ここで扱うVRIは、必要な働きを保ちながら、製品の仕様や部品の構成・種類を見直し、コスト低減につなげる改善の考え方です。多機能/集約化とモジュール化は、どちらも「まとめる」方法ですが、まとめ方が違います。
多機能/集約化は、1つの部品に複数の働きを持たせる
機器の内部を保護する「カバー」と、それを機器に固定する「取付金具」が、別々の部品だったとします。
カバーの形状を変え、取付部分まで一体で作れば、1つの部品が「内部を保護する」「機器に取り付ける」という2つの働きを担えます。
カバー+取付金具 → 取付機能付きカバー
この例では、対象の部品が2個から1個になります。別部品を取り付ける工程や、それぞれを管理する手間も減らせる可能性があります。複数の働きを集約することで、部品そのものを減らす発想です。
モジュール化は、複数の部品を機能単位で扱う
同じカバーと取付金具を、別部品のまま組み立て、1つの「カバーユニット」として扱う方法もあります。機器との取付寸法などの接続条件をそろえれば、ユニット単位で組み合わせや交換をしやすくなります。
カバー+取付金具 → カバーユニット(中は2部品)
扱う単位は1つになりましたが、内部にはカバーと取付金具が残っています。モジュール化しただけで、内部の部品数が減るとは限りません。単に箱に入れるのではなく、関連する部品を、組合せや交換ができる機能単位にする考え方です。
「部品を減らす」と「扱う単位をまとめる」を分ける
| 比較点 | 多機能/集約化 | モジュール化 |
| 何をまとめるか | 複数の機能を1つの部品などに集約 | 関連する部品をユニットにまとめる |
| 今回の例 | 対象の部品数が2個から1個になる | 1ユニットになるが、中は2部品のまま |
| 着目する点 | 部品そのものの統合 | 組合せ・交換・管理の単位 |
購買では、発注品目が1つになったことと、製品内部の部品が減ったことを分けて見ると、改善の中身を捉えやすくなります。実際の設計では、両方の方法を組み合わせることもあります。
覚え方:多機能は「1つで何役」。モジュールは「ひと組で扱う」。
参照:モジュラーデザイン研究会:用語集(モジュール・モジュール化・VRPの項目)

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